香港MBA特集 Vol.3|HKUST Business School(The Hong Kong University of Science and Technology)

香港MBA特集シリーズのラストを飾るのは、アジアでもトップクラスの評価を誇るHKUST Business School(香港科技大学)。個人的にも思い出深い学校です。僕自身、シンガポール国立大学在学中にアジアでの交換留学先を探していたとき、香港で唯一選べた提携校がこのHKUSTでした。

実際に受けた授業「Past, Present and Future Hong Kong」では、香港の社会・経済・政治を歴史的観点から紐解き、“この街の未来をどうつくるか”を議論したのを今でも覚えています。実は僕のMBAの最後のクラスは、このHKUSTで受けました。3年間の学びの締めくくりを香港で迎えたのも、何かのご縁だったのかもしれません。

HKUSTで実際に授業を受けた教室

① General Information(基本情報)

🎓 歴史と背景
1991年設立のThe Hong Kong University of Science and Technology(HKUST公式サイト)は、香港で最も新しい総合大学でありながら、短期間で世界的評価を獲得した“アジアのスター校”。キャンパスはClear Water Bay, Kowloon──海を望む丘の上に広がる開放的なキャンパスは、まさに“海のビジネススクール”。静かな環境で集中して学びながらも、世界とつながるエネルギーを感じる場所です。

💼 ビジネススクール

同年にMBAプログラムを立ち上げて以降、テクノロジー × ビジネス × イノベーションを教育の軸に据え、アジアの“次世代型MBA”として進化を続けてきました。Fintech、AI、起業支援といった最先端テーマを積極的にカリキュラムへ取り込み、学生の多くがスタートアップやベンチャー投資の世界でキャリアを築いています。その革新性と成果が評価され、Financial Timesなど主要MBAランキングでも常に上位にランクイン。いまや「アジアMBA=HKUST」と言われるほど、グローバルな認知度とブランドを築いています。

② School Highlights(学校の特徴)

1. 国際的で知名度の高いMBA

香港MBAの中でも最もグローバルな認知度を誇るのがHKUST。 世界MBAランキングでも常に上位に入り、「アジアMBA=HKUST」と言われるほどのブランドを確立しています。 日本人学生の比率も香港MBA3校の中では最も高く、 日本企業・アジア企業双方からの評価も高いのが特徴です。 国際的な視点を磨きながらも、日本・アジアとのネットワークを維持できるバランスの良さが魅力です。


2. 豊富な提携校と国際交流

HKUSTのもう一つの大きな特徴は、国際交流と提携ネットワークの広さにあります。アジアの中でも特に交換留学や海外提携校の数が多く、流動性の高いMBAとして知られています。僕自身、NUS在学中にアジアで短期交換留学を検討していた際、香港で選べた提携校はHKUSTただ一校でした。また、昨年にYale大学に留学中の友人を訪ねた際、現地で出会った香港からの交換留学生のほとんどがHKUSTの学生でした。この経験を通じて、HKUSTがいかにアジア発でありながら世界と密接につながっている大学かを実感しました。

HKUSTでは、こうした国境を越えた学びの循環を単なる制度ではなく、教育の根幹として位置づけています。授業ではグローバル企業や研究機関と連携したケースが多く、クラス内の議論も常に多文化的・国際的。まるで“教室そのものが世界と接続している”ような感覚を味わえます。香港という都市の“アジアの交差点”という特性を最大限に活かし、アジアから世界へ学びを広げるプラットフォームを築いているのが、HKUSTの真の強みです。


3. 海を望む長閑なキャンパス

CUHKが“森のキャンパス”なら、HKUSTはまさに“海のキャンパス”。Clear Water Bayの高台に位置し、キャンパスからは青い海と空が一望できます。一歩外に出れば潮風が吹き抜け、都市の喧騒を忘れさせてくれる――そんな穏やかな環境です。僕が当時、香港アイランドに滞在していた時は、キャンパスまで電車とバスを乗り継いで通っていました。片道40〜60分ほどかかりましたが、その時間さえも今では懐かしい思い出です。アクセス面では香港MBA3校の中でもっとも苦戦しましたが、その分だけ学びに没頭できる静けさがありました。

そして、授業前には必ず立ち寄っていたお気に入りのお店もあります。ビジネススクールに向かう途中、キャンパス内にあるベーグルと紅茶の美味しいカフェ(ごめんなさい、お店の名前は失念しました)。毎朝そこで一息ついてから授業に向かうのが、HKUSTの日課でした。静かなキャンパスに、香ばしいベーグルの香りと紅茶の湯気――それが僕にとっての“HKUSTの朝”の記憶です。

ビジネススクールへと向かう階段・エスカレーター

③ おすすめポイントとまとめ

スピード、イノベーション、そしてグローバルでの知名度。 この3つを兼ね備えているのがHKUSTです。 実際に授業を受けて感じたのは、教授陣の知識の広さと深さ。 自らの専門分野にとどまらず、日本・韓国・東南アジア・アメリカまで幅広い話題を自在に横断し、 まるで“生きたグローバル経済”を目の前で見ているような感覚でした。 香港MBAの中で最も革新的な存在、 そして、アジアの次世代を担うリーダーが集まる場。 それが、HKUST Business Schoolです。

アジアから世界へ挑むイノベーションの拠点 / HKUST
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